日本文具大賞授賞式に行ってきた

文具イベント

第31回となる日本文具大賞に行ってきました。

会場となったのは、東京ビッグサイトで開催されている

国際文具紙製品展(通称ISOT)の会場内。

起業直前、ここにベンチャーの文具メーカーが出展していて、

まだ会社設立前だったのもあるが、名刺ができておらず、

でもその場で文具業界の方と挨拶するために、ビッグサイトのビジネスセンターで

簡易的な名刺をその場で作れる端末があり、何枚か慌てて作ったということがありました。

それくらいまだ当時はこちらの準備が整っていなかったのと、

挨拶しなきゃならない方が多く来られていたという場であった

という両方の側面がありました。

また、その数年後では

ベンチャーの文具メーカーを集めて共同出展をプロデュースするというのをやるようになりました。

それを行なったのはいくつかの理由があるのですが、

大きな理由は出展費用が結構な金額になるということ。そして、そのスペースに並べるほどまでは自社商品がないということ。

大手のナショナルブランドのメーカーはそれまでもブーススペースを広く取って出展するほどの広告宣伝費もあるし、そもそも、商品アイテムも多く、並べたときに説明するスタッフもたくさいるので対応できたということになります。

ですが、当時営業サポートとしてお手伝いさせていただいていたベンチャーの文具メーカーのほとんどが、

アイテム数がそんなにまだ多くない

スタッフの人数も多くない

そもそも出展費用にそこまで出せない

などという事情がありました。

なので、こちらで1社分のスペースを4社で利用するなどの手配を行い、合わせて20社ほどのメーカー様に共同出展というやり方で出ていただく企画などをいたしました。

フタを開けてみれば、会場内で一番賑わったほどですし、何年か連続で同じような出展方法を行いましたが、毎回非常に盛況で、日本文具大賞の受賞も連続で優秀賞を受賞されたメーカーの商品が並び、初日の表彰式で発表される優秀賞の中から選ばれるグランプリを見事受賞されるメーカーが 共同出展のブースから誕生するなどしました。

狙いが的中したこともあり、ブースの中は今では考えられないほどの人の多さで、入場制限をするほどでした。

ところが今回会場に行ってみて本当に色々変わってしまったなと痛感しました。

まずは、文具の展示会と言いつつ、デザインやキッチン、雑貨、ベビーなどのライフスタイル関連の展示会と合同に開催されていますが、以前はビッグサイトの東ホール1〜6ホール全体を使って開催していたものが、そもそも半分の大きさのホールでの開催でした。

招待状には文具の出展メーカーが「昨年より100社増えて600社」とありましたが、正直どこに600社も出展しているのだろう。。。という感じでした。

それどころか100社どころではないくらいの文具メーカーの少なさでした。

ビッグサイト自体が東京オリンピックのプレスセンターになるということで、毎年開催していたこの展示会が準備期間も含めてかなりイレギュラーになったり、コロナでそれどころではなかったりというそれなりの理由もあるかと思います。

特にコロナとなると、この規模の展示会に出ようとすると費用面もあるのでそれだけの費用をかけて出るということは1年くらい前からの計画で出展を予定するわけですが、そうなると読めないことだらけだったからというのが大きな理由だったかと思います。

それでも日本文具大賞の表彰式は非常に盛り上がりました。

やはり、毎年発表されている賞で、31回目となる伝統的なアワードだからです。

日本文具大賞は「デザイン部門」「機能部門」に分けられていて、エントリーするメーカーはそれぞれのカテゴリに応募をします。

2021年5月18日以降に発表される文具であることが要件になるので、それ以降に新商品やリニューアルされた商品が対象となります。

それぞれの部門に選ばれた各5つの優秀賞の中から、グランプリが選ばれるという進め方なのですが、それぞれのグランプリはこちらの通りです。

機能部門グランプリ
デザイン部門グランプリ

以前は、ブース出展していないと選ばれないのではということがウワサされるほど、出展メーカーの中が応募した商品が選ばれることが多かったのですが、今回は出展していたメーカーが優秀賞に選ばれたということの方がレアだったような気がします。

個人的には、最近の万年筆のインクブームに乗って、もちろん実力もある、(そして古巣でもあるのですが)寺西化学工業の万年筆インク、「ギター 大正浪漫 ハイカラインキ」が優秀賞の中からデザイン部門のグランプリに選ばれることを期待したのですが、叶いませんでした。

機能部門のグランプリを受賞した商品は、下敷きにドット加工を施した表面のザラザラが紙を通して伝わり、鉛筆で字を書くときにその伝わった感覚から思うどおりの正しい字を書くことができるというものでした。

受賞されたのはレイメイ藤井さんというメーカーさんでしたが、その加工を担っていたのが、以前、私がサポートさせていただいていて、共同出展でも一緒に出ていただいたことがあるオフィスサニーというメーカー様で、会場で再開したとき本当に嬉しく思いました。

この展示会の出展メーカーの減少に対する今後の展開や、業界としての関わり方など、非常にきになるところではあります。

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