文房至宝の石碑
東京の江東区に亀戸(かめいど)というところがあります。
そこに亀戸天神という神社があり、
藤の花が綺麗に咲き、1月25日には天神様の鳥である鷽(うそ)を取り替える、鷽替え神事というのが行われて賑わうところです。

本殿をバックに東京スカイツリー®︎が綺麗に見えるロケーションです。

その本殿前に
「文房至宝」という石碑が建っています。
元々は「文房四宝(ぶんぼうしほう)」という言葉があり、
これが「文房具」という言葉の語源となっています。

ではその「文房四宝」とはなんでしょうか。
「文房」の「四宝」なのですが、
文房は書斎のことで、
書斎に備えておく4つの道具ということです。
この4つは
筆、墨、硯、紙のことで
手紙や書物を書くのに必要とされた道具のことを言います。
似た言葉というか、現代では同じ使われ方をしている言葉に「文具」があります。
私がキャラクター設定している
「文具道師範代」の「文具」もですが、
文房具がこの4つのものであるのに対して、
文具はそれよりもさらに多くの道具のことを含める(文房具以外のものという説もあります)ものとされています。
ではなぜ亀戸天神の境内にある石碑は
「文房四宝」ではなく「文房至宝」なのでしょうか。

それは石碑の横にある説明に下記の記載があります。
中国より渡来した紙筆墨硯は文房四宝と称せられ読み書き算盤の寺子屋時代から明示の学制発布により高い文化を育てる文具として大きく貢献をしてきた
今や文房具はOA機器にいたる迠その範疇を広げ四宝から至宝に至って戦後の日本国を世界の大国に復興せしめた教育の原動力となった11月3日(文化の日)を文具の日と定め平成2年(1990)11月12日天皇陛下御即位を記念して全国業者相寄り東宰府亀戸天満宮の境内に文房至宝の碑を建立する
平成2年(1990)11月吉日 文具資料館
ということで、私はこんな関係性かなと勝手に数式にしてみました。
文房四宝 < 文房至宝 ≦ 文具
お店を指すときは、
文具店、文房具店とか
文具屋、文房具屋とか言いますが
その場合はほぼどちらも同じ意味合いで良いかと思います。
また、境内には
「筆塚」と書かれた石碑もあります。

こちらには、
筆塚は、書家や書道に励む人等が筆の労に感謝するとともに、一層の上達を願って廃筆を納めたものです。
当宮では、「宮居に遠き人之為に、吉書初め(書初め)に用筆を文政4年(1821)より毎年12月朔日から晦日迄出す」と伝えられ、今も「梅ヶ枝筆」を授与しています。特に、天神さまの御忌日 2月25日には神苑の梅の木で調製した筆を授与いたします。
筆塚祭(書道上達祈願祭)毎年7月25日執行
廃筆、清書の焼納(おたきあげ)を行います。
とあります。
ぜひお近くにお越しの際には訪れてみてください。
その際には、近くのくず餅で有名な船橋屋さんにも寄ってみてください。

夏はかき氷もおすすめ

ちなみに文京区の湯島天神にも
「文房至宝」の石碑があり、
こちらは平成元年11月3日に建立されています。
亀戸天神
所在地 東京都江東区亀戸3-6-1
最寄駅:
JR亀戸駅 北口 → 徒歩約13~15分
JR・東京メトロ錦糸町駅 北口 →徒歩約15分
バス:都営バス 亀戸天神前バス停 スグ



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